今年も森ん子の運動会を、秋晴れの森の中で行うことができました。多くの方々に応援していただき、もちろん隠れ蓑を着た天狗さんにも見守られ、思い出に残るすてきな一日となりました。保護者の皆さまご協力ありがとうございました。
大きな行事を終え子どもたちはグンと成長します。にじ組は自信にみなぎり、さらに新しいことにチャレンジしようと意欲満々です。かっこう良かった憧れのにじさんのまねをして木登りやこま回し、縄跳びもやってみたいそらさんとほしさん。みんな瞳をキラキラさせてやっと過ごしやすくなった秋を楽しんでいます。
しかしその後、日本各地で台風などの自然災害により多くの方が被害にあわれました。心よりお見舞い申し上げます。
私の大好きな本キプリングの「ジャングル・ブック」を読んでいると、自然に畏敬の念を抱いて生活していること。豊かな自然の中で各々が誇りと自分の信念をしっかり持って生きていること。そして何よりも命に対しての潔さに心を奪われてしまいます。主人公モウグリは狼に育てられた人間の子どもです。何にも縛られていないその生き方は100年以上前に描かれた作品ながら、新鮮で心を打たれます。
災害によるごみの処理問題が報道されるたびに、私達がいかに多くの物質を所有し、生活しているかを目の当たりにし愕然とします。本当に必要な物を選び、今、自分を縛っているものをそぎ落とす作業が必要です。
私はモウグリたちのように”死んだら死んだときさ”という潔さが欲しいと思っています。
そしてルソ-は「エミ-ル」で、子どもを不幸にする確実な方法は、「いつでも何でも手に入れられるようにしてやることだ。」と述べています。
ネットの情報は溢れかえり、欲しいものはコンビニでいつでも買うことができ、ますます便利な世の中になってきました。そしてこれから予想できないような便利な社会の仕組みができていくでしょう
与えすぎてしまうと、工夫する力やひらめき、仲間と協力して知恵を出し合うこと、先人のやり方から学ぶ力が養えなくなります。こんな時だからこそ、私たち子どもと接する大人はよく考えなくてはいけません。
足りないくらいがちょうどいいなぁ。
子どもたちは自然の中で、愉快なこと・不思議なこと・ドキドキすることを見つける天才です。大人はゆっくり見守ればいいのです。